仮想通貨(暗号資産)ポリゴン(MATIC)は、ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨(暗号資産)と比べると、まだ知名度はありません。
しかし実はイーサリアムと深い関係にある仮想通貨(暗号資産)で、上場してからの歴史は浅いものの、知名度が急速に上がっています。
この記事では、ポリゴン(MATIC)の特徴から過去の値動き、今後の見通しまで詳しく解説します。
ぜひ最後までご覧になって、ご自身の仮想通貨(暗号資産)選びの参考にしてみてください。
※本記事の価格は全て税込みです。
ポリゴン(MATIC)とは?
ポリゴン(MATIC)とは2017年に誕生した仮想通貨(暗号資産)です。
時価総額2位のイーサリアムが抱える問題点を解決するために開発され急成長。
現在ポリゴン(MATIC)は、仮想通貨(暗号資産)の時価総額ランキングのトップ10に入る程の規模を誇っています。
なお2021年に名称がMaticから現在のPolygonに変更されましたが、ティッカーシンボルはMATICのままです。
日本国内の取引所でも2022年6月にbitbank(ビットバンク)が取り扱いを開始し、大注目の通貨と言えるでしょう。
ポリゴン(MATIC)の特徴
ポリゴンには下記の3つの特徴があります。
- イーサリアムのセカンドレイヤーである
- 通信速度が速く、取引コストが安い
- PoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用している
これら1つ1つを見ていきましょう。
イーサリアムのセカンドレイヤーである
ポリゴン(MATIC)はイーサリアムのセカンドレイヤーです。
イーサリアムでは注目度や利用用途の拡大により、取引処理の遅延や手数料(ガス代)の高騰が問題となっていました。これをスケーラビリティ問題と言います。
ポリゴン(MATIC)はイーサリアムのセカンドレイヤーとして、これまでイーサリアムが抱えていた問題点を解決する役割を果たしています。
以下ポリゴン(MATIC)の特徴を紹介します。
通信速度が速く、取引コストが安い
ポリゴン(MATIC)は通信速度が非常に速い仮想通貨です。ポリゴン(MATIC)の取引速度は1秒あたり65,000件であるのに対し、イーサリアムは15件と言われています。
PoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用している
PoS(プルーフ・オブ・ステーク)はコインの保有量と保有期間に応じて取引の承認順序が決まる仕組みです。
したがって長期保有を促せるという点でもポリゴン(MATIC)は優れています。
一方ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨で利用されているシステムPoW(プルーフ・オブ・ワークス)は計算量や処理スピードで承認順序が決まります。
PoWはマイニング作業の電力消費が大きすぎることが問題とされていました。
それに対しPoSは電力消費が少なくて済む仕組みとなっており、環境にやさしいシステムと言えます。
ポリゴン(MATIC)のチャートと価格
ポリゴン(MATIC)が誕生してからの値動きは下記の通りとなっています。
ポリゴン(MATIC)の価格のピークは2022年12月で、1MATIC=2.92ドルまで上昇。しかしその後は、ピーク時の3分の1以下となる1MATIC=0.8ドル付近で推移しています。
ポリゴン(MATIC)の暴落と暴騰の歴史
ポリゴン(MATIC)は2021年の2回の急騰と2022年の暴落を経て今の価格となっています。
これからポリゴン(MATIC)を購入してみたいという方は、こうした価格の乱高下があると怖いので理由を知りたいですよね?
以下、ポリゴン(MATIC)の過去の急騰と、暴落の理由について解説します。
大手分散型取引所に採用され急騰
2019年から2020年末までは1MATIC=0.02ドル前後で推移していたポリゴン (MATIC)ですが、2021年に入ると徐々に上昇しました。
1MATIC=0.76ドルの5月7日から急騰し、5月18日には当時の最高値である1MATIC=2.83ドルに到達。
これはDeFiの利用の増加で知名度が上昇し、多くの資金が流入したためと言われています。
その後一度落ち着きを取り戻したものの、11月下旬から12月にかけて再度急騰。
この急騰はDEX(分散型取引所)大手のUniswapがポリゴン(MATIC)を採用したことによって起こりました。
また2021年12月27日には最高値を更新し、1MATIC=2.92ドルを記録しています。
このように1つのきっかけで、大きく急騰することが仮想通貨(暗号資産)の魅力と言えるでしょう。
2022年は仮想通貨市場に引っ張られて下落
2021年上り調子だったポリゴン(MATIC)も2022年は下落しています。
ただしこれはポリゴン(MATIC)に問題があっての下落ではありません。
アメリカFRBを中心に、各国の中央銀行が政策金利を引き上げたことでリスク資産が避けられるようになり、ポリゴン(MATIC)だけでなく仮想通貨(暗号資産)市場全体が下落基調となりました。
このように仮想通貨自体に悪材料がなくても、世の中の流れ次第で下落をすることがあるリスクも考慮しておきましょう。
ポリゴン(MATIC)の今後の相場と将来性
これからの仮想通貨(暗号資産)全体の値動きは、2022年が底で数年上がり続け、数年で最大3-4倍に高騰するという予想から、まだ数年下がり続けるというネガティブな予想までさまざまです。
ポリゴン(MATIC)については今後どうなるのでしょうか?
ポリゴン(MATIC)の将来性を考える上で、ポイントとなるのは下記の3つです。
- 新技術の実装
- dAppsの更なる参入
- NFTとの関連
これらを1つずつ見ていきたいと思います。
新技術の実装
ポリゴン(MATIC)は2021年10月のWorld Polygon Forum(世界ポリゴン会議)で今後のアップデート予定や見通しを発表。
その中で新たな技術を実装していくことを表明し、アップデートを続けています。
どの技術も、ポリゴン(MATIC)がこれからより多くのプロジェクトと取引量を増やすことを見越したものとなっています。
このようにポリゴン(MATIC)開発者が新しい技術を取り入れ、成長するという姿勢はポリゴン(MATIC)の将来性をポジティブにする要素の1つです。
dAppsの更なる参入
dAppsの代表的なサービスであるUniswapは、先に述べた通りポリゴン(MATIC)を採用して同仮想通貨(暗号資産)の価値を大きく引き上げました。
このようにポリゴン(MATIC)上で新しいdAppsが開発されると、ポリゴン(MATIC)の価値は高まるのです。
ポリゴン(MATIC)上で作られているdAppsの数は、現在も順調に増加しています。
さらにポリゴン(MATIC)の強みは、特にDeFiやDEXといった話題性のあるジャンルを網羅している点で、ポリゴン(MATIC)の今後の見通しを明るくする材料となっています。
NFTとの関連
NFTとはNon-Fungible Token(非代替性トークン)のことで、偽造ができない代替不可能なデジタルデータを指します。
ポリゴン(MATIC)はNFTジャンルでの活用もされています。実際に大手取引所のOpenseaではポリゴン(MATIC)による取引が可能となっています。
まだNFT分野での存在感は小さいですが、手数料が低いという大きな強みです。
これからNFT取引がより活発となり、ポリゴン(MATIC)が使われるようになれば、さらに同通貨の価値は高まっていくでしょう。
ポリゴン(MATIC)の買い方
ポリゴン(MATIC)に将来性を感じ、ポリゴン(MATIC)が欲しいと思った時に買う方法は大きく2つあります。
- ポリゴン(MATIC)を取り扱っている国内取引所で購入
- 国内取引所経由で海外取引所から購入
具体的にみていきたいと思います。
ポリゴン(MATIC)を取り扱っている国内取引所で購入
ポリゴン(MATIC)の取り扱いがあるのはbitFlyerとbitbank(ビットバンク)です。
どちらも2022年に取り扱いを開始しました。
例えば下記はbitbank(ビットバンク)の取引画面で、他の仮想通貨(暗号資産)と同じように取引が可能なことがわかります。
bitFlyerもbitbank(ビットバンク)も金融庁の認可を受けた仮想通貨(暗号資産)取引所なので安心して取引が可能です。
bitFlyerは少額から取引が可能で、ビットコインの国内取引量がNo.1、bitbank(ビットバンク)は取引所セキュリティと取扱銘柄数がN0.1という強みがあります。
どちらもポリゴン(MATIC)だけでなく、仮想通貨全般を取引していきたいと思っている方にもおすすめの取引所です。
国内取引所経由で海外取引所から
ポリゴン(MATIC)は海外取引所での取引で買うことも可能です。
例えば日本語にも対応している海外取引所としてbybitやbinanceがあります。
ただしこれらの取引所を使う場合、下記の点に留意してください。
- 金融庁に認可されていないため安全性に欠ける
- トラブルがあった際、外国人とのやりとりが必要となる場合がある
- 直接日本円を入金しての取引が不可能で、いったん国内取引所(Coincheckなど)で仮想通貨を購入、送金してからの取引となる
特に海外取引所の場合、問い合わせ窓口で日本語が通じない、トラブルがあっても日本で裁判ができないなどのリスクがあります。
したがってポリゴン(MATIC)を購入するにあたり、海外取引所を使うことはおすすめできません。
ポリゴン(MATIC)は将来性が大ありの仮想通貨
今回はポリゴン(MATIC)について解説してきました。まとめると下記の通りです。
- ポリゴン(MATIC)はイーサリアムのセカンドレイヤーで処理速度が速い・手数料が安い・PoSを採用しているなどの特徴がある
- 2021年に2度急騰したものの、仮想通貨全体につられて2022年は低調に推移している
- アップデートに積極的なこと、DeFi・NFTといった注目分野に強い仮想通貨であるため将来性は明るい
- 国内取引所ではbitflyerやbitbank(ビットバンク)で取引可能、海外の取引所経由の取得はおすすめできない
2022年はどうしても仮想通貨(暗号資産)自体が弱かったため、ポリゴン(MATIC)も低調でしたが将来性は十分の仮想通貨(暗号資産)です。
また、実は時価総額ランキングトップ10前後に食い込む規模を持つ仮想通貨(暗号資産)であり、取り扱いができる国内取引所もこれから増えてくるかもしれません。
今回の記事を参考に将来有望な仮想通貨(暗号資産)として、ご自身が取引する候補の1つにしてみてはいかがでしょうか。