仮想通貨・ビットコイン投資を行うにあたり、売買のタイミングをどう判断すべきか悩んでいる方は多いでしょう。
相場の方向性や買われすぎ・売られすぎといった過熱感を読み、売買のタイミングを図るのに有効なのが、チャート分析(テクニカル分析)です。
チャート分析を習得すると、取引のレベルが一段階上がり、利益も出しやすくなります。
そこで今回は、仮想通貨・ビットコインにおけるチャート分析(テクニカル分析)の具体的なやり方や、おすすめの分析ツールを紹介していきます。
仮想通貨(暗号資産)投資を始めたいなら必見の内容です。
※本記事は2022年11月16日時点の公開情報に基づきます。
※本記事の価格は全て税込みです。
仮想通貨・ビットコインのチャート分析とは?
仮想通貨(暗号資産)のチャートとは、過去の値動きをグラフで表したものです。
チャートから仮想通貨の購入・売却のタイミングを判断するのがチャート分析、テクニカル分析です。
仮想通貨・ビットコイン投資は、チャート分析(テクニカル分析)を習得すると有利に進められる可能性が高まります。
アナリストの意見をそのまま鵜呑みにして購入・売却をする方がいますが、再現性が低く収益に繋がらないためおすすめできません。
また、株式投資やFXなどでも同じようなチャートやテクニカル指標を使います。
そのため、一度チャート分析に慣れれば他の投資もスムーズに始められます。
チャート分析(テクニカル分析)を使う取引スタイル
仮想通貨投資には代表的な3つの取引スタイルがありますが、すべての取引スタイルにおいてチャート分析(テクニカル分析)は使われます。
- スキャルピング
短時間で何度も取引して利益を積み重ねる - デイトレード
1日に数回程度取引しその日の内に決済をする(ポジションを翌日に持ち越さない) - スイングトレード
1度購入したら数日~数か月保有する
それぞれの取引スタイルによって見るローソク足や分析の仕方は異なりますが、チャート分析(テクニカル分析)はすべての取引の基本といえるでしょう。
仮想通貨・ビットコインのテクニカル指標と見方
画像引用元:GMOコイン:ビットコイン(BTC) チャート 【リアルタイム更新】 | ビットコイン・暗号資産(仮想通貨)ならGMOコイン
テクニカル分析では、ローソク足と様々な種類の指標を組み合わせて分析します。
テクニカル指標は、大きく以下2種類に分かれます。
- トレンド系:移動平行線、一目均衡表など
相場の全体的な流れを読める指標 - オシレーター系:MACD、RSIなど
買われすぎ、売られすぎといった相場の過熱感を読める指標
トレンド系指標はローソク足と同一画面に表示されますが、オシレーター系はローソク足画面の下部に表示されます。
ここではローソク足に加え、トレンド系、オシレーター系のテクニカル指標を2つずつご紹介します。
ローソク足
画像引用元:ローソク足|テクニカルチャート講座|FXブロードネット
ローソク足は、一定期間の始値・高値・安値・終値を1本に示したものです。形がろうそくに似ていることに由来します。
ローソク足が形成されるまでの時間はいくつもあります。
- 5分足
- 1時間足
- 日足
- 週足
- 月足
5分足は1本のローソク足が作られるまで5分、日足は1日かかるということです。
そして、ローソク足が形成され始めた価格(始値)から形成が完了した価格(終値)を基準として、主に2つの形があります。
- 陽線:始値より終値が上昇した位置で確定した時
- 陰線:始値より終値が下降した位置で確定した時
仮想通貨の価格が上昇している時は陽線が多く現れ、価格が下降している時は陰線が多く現れます。
また、買い手と売り手が拮抗し、始値と終値が等しくなると、ローソク足の実体がない十字線が現れることもあります。
さらにローソク足の上下に現れる細い線をヒゲと呼び、上に伸びたヒゲは高値、下に伸びたヒゲは安値を表します。
移動平均線
画像引用元:単純移動平均線 | チャートの見方 | 為替レート&チャート | auじぶん銀行
移動平均線とは、一定期間の価格の平均値を折れ線グラフで表したトレンド系テクニカル指標の1つです。
過去のローソク足の動きからどの方向に推移しているのかを簡単に把握できるため、多くの投資家が活用しています。
移動平均線が上に伸びているなら上昇相場、逆なら下降相場であると一目で判断できることが大きなメリットといえるでしょう。
一目均衡表
画像引用元:第4回 一目均衡表とは|テクニカル分析ABC |ガイド・投資講座 |投資情報|株のことならネット証券会社【auカブコム】
一目均衡表(いちもくきんこうひょう)は日本人が編み出したトレンド系テクニカル指標で、ローソク足と以下の5つの補助線を用いて分析を行います。
- 基準線
過去26日間の最高値と最安値の平均を表す線 - 転換線
過去9日間の最高値と最安値の平均を表す線 - 遅行スパン(遅行線)
当日の終値を26日前に遅行させて表す線 - 先行スパン1
基準線と転換線の平均値を26日先に先行して表示させた線 - 先行スパン2
過去52日間の基準線と転換線の平均値を26日先に先行して表示させた線
2つの先行スパンによって形成される「雲」と呼ばれる抵抗帯を用いて、トレンド方向を掴みます。
- 雲よりも価格が上→買いシグナル
- 雲よりも価格が下→売りシグナル
補助線の数が多いため、雲だけを表示させている方もいるほど、雲は信頼できるサインだとされています。
MACD
画像引用元:MACD | チャートの見方 | 為替レート&チャート | auじぶん銀行
MACD(マックディー)はオシレーター系テクニカル指標の1つで、移動平均線をベースに相場の方向性を見極めるのに使用されます。
- MACDライン
短期EMA(指数平滑移動平均線)-長期EMA(指数平滑移動平均線) - シグナルライン
MACDラインを単純移動平均化
2つの線がクロスした時がトレンド転換が起きることが多く、売買のタイミングと判断されます。
- ゴールデンクロス
MACDがシグナルを上抜けるとき。買いのタイミング - デッドクロス
MACDがシグナルを下抜けるとき。売りのタイミング
RSI
画像引用元:RSI | オシレーター分析 | マネックス証券
RSIとは「Relative Strength Index(相対力指数)」の略で、オシレーター系テクニカル指標の1つです。
1本のラインで表されるため見やすいのが特徴。一般的に買われすぎか売られすぎかを判断するために用いられることが多いです。
相場の流れとは逆らった取引をする「逆張り」の時に使用されやすい指標です。
仮想通貨・ビットコインのテクニカル分析のやり方
仮想通貨・ビットコインのテクニカル分析のやり方について、国内仮想通貨(暗号資産)取引所であるGMOコインを例に紹介します。
GMOコインアプリにてテクニカル分析を始める大まかな手順は以下の通りです。
- 口座開設
- アプリをインストール
- GMOコインのアカウントにログイン
- 見たい指標を表示させる
テクニカル分析をPCやスマホで行うには、まず口座開設する必要があります。
GMOコインの口座開設はスマホから簡単にできる上、最短5分程度で完了できます。
本人確認書類として運転免許証などが必要になるため事前に準備しておきましょう。
GMOコインアプリ|テクニカル指標の表示方法
- STEP.分析したい仮想通貨(暗号資産)のチャート画面を表示させる
- STEP.歯車アイコンをタップテクニカル指標の一覧から表示させたいものを選択します。
- STEP.横画面にするとさらに見やすく、ローソク足の数が増えます。
- 終了
TradingViewでは、81種類のテクニカル指標に加え、水平線といった描画ツールも70種類備えています。
- インジケーター
移動平均線、MACD、RSI、EMA、プライス出来高トレンド、ストキャスティクス、モメンタム、ボリンジャーバンド、一目雲、出来高オシレーター、加重移動平均線、Williams アリゲーターなど - ライン描画
トレンドライン、水平ライン、垂直線、円ライン、平行チャネル、フィボナッチ・リトレースメント、ギャン、ピッチフォーク、エリオット波動など - 足種類
全12種類(1分、5分、10分、15分、30分、1時間、4時間、8時間、12時間、1日、1週間、1ヶ月)
おすすめの仮想通貨・ビットコインのチャート分析ツール
最後に、チャート分析しやすい・使いやすい分析ツールを持つ国内仮想通貨(暗号資産)取引所をいくつか紹介します。
- Coincheck(TradeView)
- DMM Bitcoin(オリジナル)
- bitFlyer(オリジナル/bitFlyer Lightning)
- GMOコイン(TradingView)
それぞれの分析ツールの特徴やどのような点がおすすめなのか、詳しく確認していきましょう。
Coincheck(コインチェック)
- TradeView採用
- 1つの画面で分析や注文ができる
- シンプルデザインのスマホアプリで手軽な取引
Coincheckで利用できる「TradeView」は、株式、FX、先物などの金融商品のチャートにも対応。
成行注文や指値・逆指値注文など、様々な注文方法ができ、相場状況や自分の取引スタイルに合わせた取引ができます。
また、Coincheckの仮想通貨専用アプリは国内ダウンロード数No.1です。
シンプルなデザインで見やすく、ウィジェット機能によって仮想通貨を一覧表示できます。
DMM Bitcoin
- 手軽にチャート分析できるスマホアプリ
- 本格的なチャート分析ができるPCツール
- BitMatch注文ができる
DMM Bitcoinはオリジナルの分析ツールを採用しており、PC用取引ツールはもちろん、アプリ用取引ツールも使い勝手良好です。
性能面はPC用取引ツールのほうが優秀で、使用可能なインジケーター数が多い、テクニカル指標のテンプレート保存ができるといったメリットがあります。
また、PC・アプリいずれでもDMM Bitcoin独自の「BitMatch注文」が可能です。
DMM Bitcoinは、販売所方式とオークション方式のいいとこどりをしたBitMatch注文、レバレッジ取引に対応する仮想通貨(暗号資産)銘柄数が多いなど、他の仮想通貨(暗号資産)取引所にはない特徴を持っています。
bitFlyer
- 独自ツールbitFlyer Lightning
- 仮想通貨(暗号資産)の現物取引・証拠金取引・先物取引に対応
- カラーテーマをカスタマイズ
bitFlyerは「bitFlyer Lightning」という高機能分析ツールが完備されています。テクニカル指標を表示させられる上に、取引情報も確認できます。
専用アプリでは損益の確認や価格の変動、マーケット情報をリアルタイムで確認できるため、PC画面に張り付けない場合にも有効です。
PCツールには3種類のチャート機能が備わっています。
項目 | LightChart | CryptoWatch | Original |
---|---|---|---|
主なインジケーター | ・移動平行線 ・一目均衡表 ・ボリンジャーバンド ・パラボリックSAR など | ・MACD ・RSI ・EMA ・SMA ・一目均衡表 など全33種類 | ・MACD ・RSI ・EMA ・ヒストリカルボラティリティ |
ライン描画 フィボナッチ描画 | 不可 | 可能 | ライン描画のみ可能 |
ローソク足以外のチャート | なし | ・平均足 ・バーチャート ・ラインチャート | ・ラインチャート |
デザインは黒が基本基調ですが、テーマを明るくすることもできます。
bitFlyerはビットコインの取引量が国内トップクラス。スプレッドも安定しているため、ビットコイン(BTC)をメインに取引したい方におすすめといえます。
GMOコイン
- TradingViewが使える
- 独自ツールでデモトレードができる
- アプリからでも取引が行える
GMOコインはTradingViewを採用しており、前述の通り充実した機能を使ってテクニカル分析が可能です。
また、取引を行うWebTraderでもインジケーターが豊富に用意されています。
さらに、GMOコインでは口座を持っていない方でもWebTraderにてデモトレードができます。
チャート分析や板情報の読み取りなどを手軽に練習することができるのは魅力です。
GMOコインのセキュリティ対策は万全で、ユーザーの資産はすべてネットワークから切り離されたコールドウォレットに保管されています。
仮想通貨市場で問題視される、ハッキング被害の可能性を限りなくゼロにするために2段階認証なども導入されています。
仮想通貨・ビットコインのよくある質問
おすすめはトレンド系とオシレーター系の組み合わせ。オシレーター系はトレンドが早く現れるがダマしも多いため、トレンド系と組み合わせて総合的に分析しましょう。
仮想通貨・ビットコインのチャート分析は使いやすいツールを使おう
今回は仮想通貨・ビットコインのチャート分析の具体的な方法やおすすめの取引ツールについて紹介しました。
- 過去の値動きから売買のタイミングを図るために行う
- トレンド系・オシレーター系に大別できる
- 1つの指標に頼らず複数の指標で総合的に判断する
- 提供する分析ツールから仮想通貨(暗号資産)取引所を決めるのもおすすめ
仮想通貨(暗号資産)投資にはチャート分析が必須です。まずは各指標の基本的な読み方を把握し、自分に適したものを模索してみてください。
自分が使いやすい分析ツールを使うことができれば、瞬時に売買の決断ができ、利益チャンスを見逃さなくなるでしょう。
まだ仮想通貨(暗号資産)取引所にて口座開設をしていない方は、今回紹介した取引所で気になるところをチェックしてみてください。